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噂のスワップフリー口座

今回は、スワップフリー口座の解説を加えながら、メリットとリスクを紹介を行っていこうと思う。

スワップフリー口座というのは、スワップポイントの支払いも受け取りも発生しないFX口座だ。元々はイスラム教信者のために用意された制度で、イスラミック口座とも呼ばれる。イスラム教では、利子の受け取りが禁じられているためだ。日本では馴染みがないが、米国の証券会社では目にする文字だ。

このスワップフリー口座。実は、異業者両建てと非常に相性が良い。今回は、そんなスワップフリー口座の利用と面倒事を併せて解説しようと思う。

  1. スワップフリー口座とは
  2. スワップフリーで異業者両建て
  3. 問題は証券会社の信用力

スワップフリー口座とは

冒頭に書いた通り、スワップフリー口座とは買いでも売りでも、スワップポイントが発生しない証券口座だ。通常、米ドルや豪ドルなど、日本の政策金利よりも高い国の通貨を買えば、日を越してポジションを持ち越すことで金利を受け取ることができる。もっとも、この金利は貰えるばかりでなく、売りポジションを持っている時には支払いを行わねばならない。スワップフリー口座は、このスワップポイントの授受が発生しない点が特徴だ。

スワップフリー口座が生まれたもともとの理由は、イスラム教の存在があるためであろう。イスラム教では、金の貸し借りに伴う金利の受け取りを禁じている。そもそもが、金は信用できる者にだけ貸すべきで、信用があるのだから金利なぞ必要ないという思想が背景にあるようだ。日本はともかく、米国は人種と宗教の坩堝であるから、そうしたイスラム教徒を対象にした証券サービスが生まれたのであろう。

本来が、イスラム教徒向けのサービスであるためか、スワップフリー口座の開設には、イスラム教徒であることの証明を求める証券会社がほとんどだ。海外証券を覗いてみると"IslamicAccout"と称して、このスワップフリー口座を扱っている証券会社は確かに見つかる。ただし、実際問題としては、口座開設の敷居は非常に高い。

スワップフリーで異業者両建て

上記の背景にあるにも関わらず、スワップフリー口座がFX業界で話題に登るのは、異業者両建ての手法が容易になるためだ。異業者両建てというのは、スワップポイントの高い/低い証券会社で各々ロング/ショートのポジションを組み、スワップポイントの差額を受け取る手法だ。アービトラージ(裁定取引)の一種であるので、スワップアープとも呼ばれている。

参考:トルコリラ両建てのスワップ裁定取引

容易に思いつくであろうが、この異業者両建ての売りポジションをスワップフリー口座で建てるとうれしさが多いのである。買いポジションは、通常の証券会社で良い。そうすると、両建てによって為替差益を相殺しつつ、買いポジションのスワップポイントだけを受け取るシステムができあがる。トルコリラだろうが、南アランドだろうが、これで高金利通貨で夢の両建てスワップタダ取り手法ができるという訳だ。

念のため付け加えておくが、この手の手法はもはや現実味がない。スワップタダ取り手法は今では絶滅したものと解釈している。というのも、スワップフリー口座そのものの所有が困難だからだ。少なくとも、国内の証券会社では全く見かけない。米国の証券会社ではあるにはあるのだが・・・。以下にデメリットを語ろう。

問題は証券会社の信用力

スワップフリー口座そのものは、実は探せばなんとか見つけることはできる。参考になるかどうか分からないが、例えば以下の海外口座では"swapfree"の文字を見つけることができた。

参考:Instaforex(海外口座)のHP

問題は、この証券会社が果たしてどこまで信用できるのかという点だ。とかく、海外口座はトラブルが多い。スワップフリー口座も考慮に入れると、以下のような懸念がある。

  • 入金できるが出金できない
  • 破綻して連絡不通
  • 口座管理料を取られる
  • スワップの代わりに投資顧問料を取られる

トラブルがあった場合の対処も問題だ。果たして、英語で適切なクレームを入れて資金を奪いかえす能力のある投資かはどれだけいるだろう。管理人は、この点を嫌って、海外口座の利用は自粛している。

国内の証券会社に限れば、トルコリラ辺りではまだ裁定の機会が残っているようだ。豪ドルは絶滅したか?かつては、FXプライムが低金利で使い勝手が良かったのだが。そのうち、インドルピーがメジャーになれば、裁定の機会が復活するかもしれない。

参考:トルコリラ両建てのスワップ裁定取引

海外のスワップフリー口座に関しては、今後、機会を見て調査をしていこうと思う。