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インドルピー高騰と2015年マイナー通貨高予想

先日、某金融雑誌に今年の投資信託高利回りランキングが掲載された。結果は、新興国インドの大勝利。ランキングベスト10のほとんどをインド絡みの投資信託が占める結果となった。

FXでもインドルピーを保有していたトレーダーにとっては、大変うれしさの多い年であったことだろう。スワップポイントの大きさも手伝って、当たり年のハイリターンこそが新興国投資の醍醐味となっている。

しかし、FXでは、インドルピーのようなマイナー通貨を扱う証券会社はほとんどない。そこで今回は、新興国マイナー通貨に焦点を絞って、インドルピーのような超絶マイナー通貨を扱う証券会社をクローズアップしてみよう。

  1. 2014年はインドルピーが最高潮
  2. インドルピーの位置付け
  3. 2015年は米金融緩和終了でマイナー通貨高
  4. インドルピーを扱うFX業者

2014年はインドルピーが最高潮

早速だが、某誌に掲載されていた投資信託の利回りランキングを紹介しよう。冒頭に記載の通り、結果は新興国インドの大勝利となっている。

順位ファンド名上昇率
1T&Dインド中小型株ファンド+99.8%
2アムンディ・インド・インフラ株式ファンド+97.1%
3HSBCインド株式オープン+86.8%
4 ダイワ・インド株式オープン+69.4%
5HSBCインド株式ファンド+68.7%
6イーストスプリング・インド・インフラ株式ファンド+68.4%
7HSBCインドオープン+66.6%
8新生・UTIインドファンド+66.5%
9 カタール・アブダビ株式ファンド+66.1%
10ドバイ・アブダビ株ファンド+65.8%
11ブラックロック・インド株ファンド+64.2%
12ノムラ・アジア・シリーズ+62.8%
13新生・UTIインドインフラ関連株式ファンド+61.9%
14アムンディ・りそなインド・ファンド+61.8%
15中東・北アフリカ株式ファンド+59.4%

ご覧の通り、「インド」と名の付く投資信託がランキングのほとんどを占めている。このからくりは何なのか?その実態を解説しよう。

インド株ファンドというのは、要はインドの株式を運用する投資信託のことだ。投資家が信託ファンドを買い付けると、その投資資金をファンドマネージャーが代わりに運用する金融商品となっている。日本円で投資信託を買い付けた場合、日本円はインドルピーに両替され、そのインドルピーで現地国債や株式を買い付ける仕組みとなっている。単純な話、資金を集めたファンドが、インドという国に的を絞って運用する仕組みだ。

こういった新興国投資信託の特徴は、利回りが大変良いことだ。新興国というのは成長著しいため、投資するだけ企業や国が利益を出す。そのため、高利回りで投資家に還元する体制を整えている。さらに、インドルピーが対円で高騰すれば、為替差益が信託のリターンに乗っかってくる。高利回り×為替差益でハイリターンとなる訳だ。

もっとも、高利回りとなっている訳には裏がある。新興国のインフレリスクだ。新興国通貨というのは、得てしてインフレ圧力に晒されている。つまり、株式や債権を買い付けても、インドの通貨価値の下落に伴い、円建てに直すと価値が目減りしてしまうリスクをはらんでいるのだ。結果として、新興国債権や株式の価値というのは、成長率よりも為替レートが強く影響する金融商品となっている。

インドルピーの位置付け

何も、インドルピー建て投資信託を買えという話ではない。話を為替に戻そう。インドルピーというのは、実は今年、「もっとも下落の少なかった新興国通貨」の一つであった。実は、インドルピーの為替レートそのものは上昇していない。むしろ、対ドルでは夏頃から下落を続けている。

2014年インドルピー対ドルの為替推移

それでもインドルピー建て投資信託が高利回りランキングの上位を占めたのは、円安の影響が大きいためであろう。以下の通り、対円では円安の影響でインドルピーが年初から高騰を続けた。

2014年インドルピー対円の為替推移

冒頭に書いた通り、インドルピーは対ドルで下落の少なかった通貨なのである。他に新興国マイナー通貨と言えば、南アフリカランドやトルコリラがメジャーな所であるが、これらの通貨はどれも対ドルで下落している。ロシアルーブルに至っては、ウクライナ問題の制裁のせいで、暴落の一途を辿っている。その中で、唯一、下落要因がなかったのがインドであった訳だ。

下落さえなければ、利回りが良いのが新興国通貨の特徴だ。株式に投資せずとも、インドルピーの高いスワップポイントで高い利回りを狙うことができる。これはインドルピーに限らず、南アフリカランドやトルコリラでも同様だ。円安がなくとも、ドル高圧力さえなくなれば大きな利回りを期待することができるだろう。

2015年は米金融緩和終了でマイナー通貨高

そんな高利回りの新興国マイナー通貨だが、ここに来て、為替レートそのものが上昇する見通しが出てきた。アメリカの量的金融緩和の終了だ。

2013年から2014年、新興国マイナー通貨が下落した要因は、米量的金融緩和でドル高圧力がかかったためと言われている。メカニズムとしては、米要的金融緩和により米国株が高騰。アメリカに世界の投資が集中し、新興国投資は引き上げられた。結果、需要の減った新興国投資が通貨安を引き起こしたという構図である。

ただ、この米量的金融緩和は2014年10月に終了が宣言された。新興国通貨にしてみれば、下落圧力がなくなった訳だ。これまでインフレ圧力に悩まされてきた新興国マイナー通貨に光が見えて来たわけだ。

他にECBによる欧州の金融緩和、日銀による国内の金融緩和が新興国通貨の為替レートを押し上げるとの見方が出てきている。例えば、管理人氏と懇意にさせてもらっているブログにも、トルコリラ買いの予想が始まっている。

参考記事:トルコリラのFXスワップ運用が視野に

インドルピーを扱うFX業者

以上のように、スワップ運用という観点で、下落圧力がなくなったインドルピーに希望が見え始めている。FX業者を評価するブログとしては、どこのFX業者がインドルピーを扱っているか紹介すべきであろう。最後に、FXでインドルピーを扱う証券会社を紹介しよう。

筆者の一押しはOANDA Japanだ。

まず、マイナー通貨を扱うFX業者は国内にはほとんどない。そこで、外資の日本法人で取引する手段が現実的であろう。有名所で言えば、サクソバンクやアルパリが良く知られている。ただ、これらのFX業者はマイナー通貨のスプレッドが高い点が難点だ。これでは、いくらスワップポイントが高くとも、スプレッドコストを回収する期限が延びてしまう。

そこでお勧めなのが前述のOANDA Japanだ。同社は、取引システム自動化の先駆けだ。社内のシステムが進んでいるためか、マイナー通貨でも低スプレッドで取引することができる。以前の記事でも、このことは紹介した。

OANDA Japanでは、インドルピー以外にも、実に幅広いラインなっぷのマイナー通貨を取り扱っている。ブラジルレアルやトルコリラのスプレッドコストが安い点も魅力的だ。2015年、マイナー通貨高の波に備えて、準備を整えておくのも悪くない。OANDA Japanの取り扱いマイナー通貨は、以下のサイトに詳細な記述がある。参考にして頂きたい。

参考記事:OANDA Japanの取り扱いマイナー通貨について

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