先日、マネースクエアジャパンがトルコリラ円を新たに取り扱い通貨ペアを加えた。国内証券会社でマイナー通貨のトルコリラを扱う業者が、また一つ増えた訳だ。
今回は速報として、マネースクエアジャパン(通称マネスク、M2J)のスペックを紹介していこう。
- トルコリラ円のスワップ・スプレッド
- マネスクといえばトラリビ
- トルコリラ円他社比較
トルコリラ円のスワップ・スプレッド
早速だが、マネースクエアジャパンのスワップポイント・スプレッドを見ていこう。トルコリラ円と言えば、新興国通貨の中でも、特に金利の高い通貨として有名だ。一方で、需要の低さ故に、スプレッドが広くなる傾向がある点も考慮したい。
通貨ペア | 通貨記号 | 取引単位 | スプレッド | スワップポイント(買) | スワップポイント(売) |
トルコリラ円 | TRY/JPY | 1000通貨 | 最小0.01銭 | +95円 | -115円 |
トルコリラ円のサービスを開始した9月現在、スワップポイントは95円(1万通貨あたり)となっている。後述するが、この金額は国内証券のなかでもそこそこの大きさである。ただ、サービス開始当初のボーナス設定なのか、今後も維持されるのかは、少し動向を見続ける必要があるだろう。
一方のスプレッドは、基本的に最小1銭から。むしろ、こちらの方が恩恵が大きいと考える。というのも、トルコリラ円のようなマイナー通貨を扱う際に、一つの問題となるのが、高スプレッドによるコスト増であるからだ。他社のシステムでは、スプレッド50銭という不可解な数字が表示されることもある。スプレッド最小1銭というのは、破格の設定であり、最もメリットの高い設定であろう。
スプレッドを破格の狭さに設定している背景には、マネースクエアジャパンが、次章に紹介する「トラリピ」を目玉商に押し出しているためであろう。以下に詳細を記述していこう。
マネスクといえばトラリビ
トラリピとは、マネースクエアジャパン独自のサービス「トラップリピートイフダン」の略である。システムトレードの一種で、指値で押し目を拾い、逆指値で利益確定をする売買を繰り返すトレードロジックだと思っていい。トレードの回数は多くなるものの、マネスクジャパンではそれを見越して、スプレッドを狭く設定しているものと考える。
指値売買のトレードロジックそのものに、目新しさはない。ただ、マネスクジャパンがユニークな点は、同サービスを全ての口座保有者に提供している点であろう。複雑な設定なしに、誰でも簡単にシステムトレードを行うことができる。
システムトレードの難点といえば、やはりプログラムを組むことに困難を伴うことだ。例えば、チャートソフトのMT4では、EAなる名称のプログラムを組むことさえできれば、システムトレードを実行することはできる。しかし、一般のトレーダーはプログラミングのスキルなんて持っていないし、投資・投機の本質とは離れた技術であることも確かだ。また、相場を監視し続けるためには、PCを稼働させなければならない点も敷居が高い。
プログラムの初心者でも自動売買のシステムトレードが可能な点は、非常に有意義なサービスだろう。マネースクエアジャパンに多くの個人投資家が口座を持つ理由が、ここにある。
トルコリラ円他社比較
スワップポイントとスプレッドの観点から、他社とのサービスを比較してみよう。現在のトルコリラ円に関する比較表を作成した。
取扱業者 | スプレッド | スワップポイント | 備考 |
マネスクジャパン | 最小1銭~ | +95円 | トラリピ利用可 |
セントラル短資FX | 8~18銭 | +95円 | |
SBI証券 | 10~20銭 | +90円 | |
ヒロセ通商 | 16銭 | +55円 | 売りスワップも安い |
棲み分けとしては、初級~中級者向けの証券会社であると言えるだろう。スワップポイントの高さでは、外資系証券には遅れをとるものの、システムの取り扱いの難易度は低い。アヴァトレードやオアンダのシステムは、初心者には取っつき辛いところであろう。
システムトレードに関しても同様で、MT4でのプログラミングは上級者であっても敷居が高い。この点、サービスを提供するFX業者は他にもあるのだが、残念ながらトルコリラを扱っているところはない。
ちなみに、マネースクエアジャパンは昨年、東証一部に上場している。経営規模が大きくなったことで、顧客獲得を増やしたい意向があるようだ。
今回、新たにトルコリラというマイナー通貨を扱い始めたことで、一つサービスが向上したと言える。同社のHPによると、今後もサービス拡充の予定があるようだ。以後も期待の持てる証券会社であると言えるだろう。
この記事をGood Job!と思われたら 1クリックだけお願いします。 ブログのランキング維持にご協力ください。 |
|
にほんブログ村 |
為替・FX ブログランキングへ |